HOMEは、歯科医院の託児所から始まりました。
HOMEの出発点は、運営する株式会社NextDoorの代表・竹中の家族の話です。子育てをしながら働き続けることの大変さを、わが家で身をもって味わってきました。
- 長女が
生まれて預け先のない私たちに、院長が託児の部屋をつくってくれたきっかけは、妻との結婚と、長女の誕生でした。共働きの家庭では、どちらが仕事に戻り、どちらが子育てと家事を担うのか、毎日が手探りです。
妻は、出産の直前まで働き、産後3か月で仕事に戻るほど、仕事を大事にする人です。けれど当時は、そんな小さな子を預かってくれるところが、ほとんどありませんでした。
0歳で保育園に入るのは難しく、入れたくても入れません。そのとき、妻の勤め先だった稲沢の歯科医院の院長が、長女のための託児の部屋を用意してくれたのです。
当時の正直な気持ち本当に、ありがたかった。それでも、小さな部屋に小さなわが子を閉じ込めているような罪悪感が、ずっと胸にありました。
歯科のスタッフのみなさんも協力的で、保育園に入れてからは、送り迎えまで手伝ってくれました。長女は、歯科医院のみなさんに見守られて育ちました。
- 次女が
生まれてあの大変さを、次の家族に味わわせたくない産休・育休から仕事に戻る大変さを、わが家は身をもって知りました。だからこそ、次女が生まれるとき、保育園をつくろうと決めました。
背中を押したのは、安倍政権のもとで2016年に始まった「企業主導型保育」です。企業が自ら保育園を持てる、国の肝いりの制度で、公募に挑み、採択されました。
こうして2019年10月、次女の誕生とともに、1階に妻の「くるみ歯科こども歯科」、2階に「長久手くるみ保育園」が開業しました。共働きの夫婦を支える場所が、ここから始まりました。
長久手くるみ保育園の運営を引き受けてくださった、特例認定NPO法人えがお咲く丘と一般社団法人トップヒルズの皆さまには、心から感謝しています。



1階に歯科、2階に保育園。2019年10月に開業した「くるみ歯科こども歯科」と「長久手くるみ保育園」。
- そのあと制度が、働く人の目線でつくられていなかった
保育園を運営して見えてきたのは、保育園が悪いのではなく、制度が働く人の目線でつくられていないことでした。入園の条件は「両親が働いていること」で、休職中や育休中だと待機児童の数にも入りません。
入園の合否が出るのは2月で、4月の仕事復帰に乗り遅れることもあります。一時預かりにも事前の申請が要り、施設によっては1歳未満の子を受け入れてもらえません。
子どもを預かるだけでなく、働く親の側に立って支えるしくみが要る。ここに、HOMEをつくった着眼があります。
そのころの事業計画と企画書に、書いたことコンセプトは「第二のおうち」。
保育園に入る条件が「働いていること」なら、子どもを預けて就職活動したい人はどうなるのか?
世間の常識は非常識。子どもを預けるのは保育園じゃなきゃダメ?
小児科、歯医者など医療機関とセットがいい。
- 2020年一時保育を、もっと身近に、もっとカンタンに
長久手くるみ保育園で、一時保育を試しました。ネットで予約できるしくみを考える中で、HOMEという名前とロゴが生まれました。
「引越ししたばかりで、預かってもらうところがあって助かりました」。トライアルで聞いたこうした声が、次の一歩を後押ししました。


長久手くるみ保育園の一時保育室。ここで試した一時保育が、HOMEの始まりになりました。
- 2022年歯科の増築と一緒に、くるみーる
最初の増築で、歯科を広げるのと一緒に「くるみーる」をつくりました。歯科医師と管理栄養士が監修した、健康メニューのテイクアウトです。
働く歯科医師や歯科衛生士、そして近所の方に、栄養のあるものを食べてほしい。そんな思いで始め、当時は15時までの営業でした。
企画書には「食事を毎日つくることだけが愛情ではない」と書いています。家族に健康的で栄養のある食事を用意することも、りっぱな愛情だと考えています。
調理場では、子どもたちの料理教室もやりました。
オープンのときのチラシに書いたこと働くママも応援。あなたも応援。
「健康な歯」からはじまる心と体の成長と、「楽しみ続けられる味」と「栄養バランス」をテーマにした、新しい食育メニュー。





歯科医師と管理栄養士が監修した、くるみーるの健康メニューと、調理場でのメニューづくりや料理教室。お店は、くるみ歯科の西側にある屋外階段の2階でした。
- 2024年子育て複合施設HOMEながくて
子育て支援の拠点として、HOMEを建てました。短い時間から預けられる保育室と、みんなで子育てをする場所です。
合い言葉は「こどもも、しごとも。すべて選べる毎日を、すべてのママに。」です。



2024年に建てた、子育て複合施設HOMEながくて。保育室のほか、入口のすぐ横にお惣菜のBanzaiがあります。
一時保育室HOMEながくて
HOMEの保育室「一時保育室HOMEながくて」には、ふつうの保育園ではできないことをたくさん詰めこみました。保育園と幼稚園の両方に子どもを預けてきた親の目線から生まれた、いわば「ネオ幼稚園」としてスタートしています。
入園は、一年中いつでもできます。「明日だけ預けたい」という日にも、毎日通う保育園としても使えて、ご家庭のいろいろな事情に合わせられます。
預かるだけでなく、勉強や学びの時間もあります。働く保育士も自分の都合に合わせてシフトを選べるので、子育て中の保育士が力を出せる場所にもなっています。


一時保育室HOMEながくての保育室。広い部屋で、遊びも運動も給食も過ごします。
- 同じ年1階に、夕方のためのBanzai
夕方の困りごとは、くるみーるの頃から保護者のみなさんに言われてきたことでした。お迎えの帰りに1品2品あったら助かる、子どもがねだるので買い物が大変、料理の間も子どもが何かしでかさないかと気が気でない、という声です。
この声に、自分たちの手で応えたいと考えてきました。そこで、夜も営業できる「くるみーるの拡張版」として、HOMEの1階にお惣菜のBanzaiを併設しました。






HOMEの1階のお惣菜Banzai。お迎えの帰りに、1品2品を持ち帰れます。
Banzaiは、働く人の昼ごはんもつくっています。保育や医療のように誰かを支える仕事ほど、自分の昼食は後回しになりがちです。人を支える人にも、ちゃんとしたごはんを。HOMEのスタッフと近くで働く方へ、社食を届けています。



Banzaiの社食。主菜に野菜のおかずとスープを添えた、一皿でしっかり食べられる昼食です。
- 2026年国の制度が、追いついてきた
2026年4月、働いていなくても子どもを預けられる「こども誰でも通園制度」が本格的に始まりました。「働いていないと預けられない」という壁に、国の制度も動き出したのです。
一時保育室HOMEながくては認可外保育施設ですが、2026年8月に、この制度を実施する施設として認定を受けました。一時保育室を立ち上げてから、実に2年後のことです。働いているかどうかに関係なく、1時間300円、5時間なら2,000円(給食代500円を含む)で、どなたでもお子さんを預けられるようになりました。
みんなの中で過ごす時間は、子どもの成長につながります。毎日お子さんと向き合っているママにとっても、自分の時間をつくれるこの制度は、とてもありがたいものです。






HOMEの保育室での読み聞かせ、運動あそび、製作、給食。こども誰でも通園で来るお子さんも、みんなと一緒に過ごします。
- 構築中まなべるCOMING SOON
子育ては、ずっと続きます。保育園の時代に仕事へ戻れても、小学校に上がると、放課後にぽっかり穴が開く「小1の壁」が待っています。
子どもが大きくなると、悩みはお勉強や学び、受験へと移っていきます。そのときどきのママの課題に応えるのが「まなべる」です。
いまは、まなべるルームで教室やイベントを開いています。放課後に毎日通える、学童や寺子屋のような場所は準備中です。


まなべるルームで開いている、音楽のイベントと英会話のレッスン。
- いまハタラク by HOME
子育てが始まると、子どもの時間や出来事がいちばん先になります。先の予定が立てられず、やりたいことも後回しになって、「誰か助けて」と思う日が何度もありました。
産休や育休をきっかけに、仕事をあきらめてしまうママもたくさんいます。でも、少しの間でも子どもを預けて働けたら、キャリアを止めずに、自分らしく輝き続けられるはずです。
ハタラクは、そんな子育てと仕事の「すき間」を埋める存在です。保育室で毎日ママたちと話しながら、仕事への入口をつくりました。
HOMEという名前には、「もうひとつのおうち」のように、ほっとできる場所でありたいという思いを込めています。目指しているのは、子育てのあらゆる課題に応えることです。
預ける、食べる、学ぶ。そのHOMEの子育て支援に、働くことを支える「ハタラク」を加えました。
「同じように仕事と子育ての両立に悩む方を支えるしくみを、広げていきたい。」
「育休明けにこの施設の計画が始まりました。まさに私自身が、この施設のメインターゲットでした。」



